CDを買って欲しい

この頃は伴奏音楽をコンピューターミュージックで作り出してしまうという話は前から聞いてはいたが、こ
の事を業界では「打ち込み」という専門用語で通していることを今度初めて知った。
素人の歌自慢の方でもプロを目指してCDを製作したとか、第一興商のダムカラオケに登録したとかの話を
ちょくちょく耳にする。
CD製作に「打ち込み」を利用しても、両方合わせて200万円は下らないというが、趣味が高じて来ると
費用のことより夢の方が大事という事になるらしい。

「打ち込み」の事では素人にはちょっと意外な面白い話がある。例のAKB48の楽曲は全て秋元康さんの
作詞らしいが、作曲については曲先で1000曲もの候補の中からコンペで選択されているらしい。
そして、アレンジは( 野中“まさ”雄一)と言われる方がコンピューターの打ち込みによって仕上げをさ
れておられという。そう言えば、AKB48をたまにテレビで垣間見ることがあるがバックバンドは存在し
ない感じだ。初音ミクが一時持てはやされたように時代はDTMも堂々と共存する時代なのかも知れない。

そして、プロの演歌・歌謡曲の分野でも「打ち込み」ミュージックが利用されるケースが意外とあるのかも
知れないと思えてくる。まして、プロを目指してCDを製作する人のものは間違いなくこちらだろう。
こんな時代を考えると、島津亜矢さんがミュージシャンと共に同時録音をしたアルバム「Singer2」など
はお金の掛かった超レアなCDと言えると思うし、現場の生き生きとした雰囲気を伝えるものとしては、誰
にも聴いてもらいたい第一級の優秀作品ではないかと思う。これを、深い思い入れをもって聴くリスナーも
至福ではある。
もちろん、ライブコンサートは音響効果がフルに発揮されて包まれ感があるから全身で感じることが出来、
プレーヤーで音楽を聴くのとは別格なのは当然だ。


最近ツイッターで「ダウンロードも嬉しいけどをCDを買って欲しい」と発言したことをきっかけにネット
界を賑しているという記事が、おとといのYahooニュースにあった。
NHK番組「プロフェッショナル仕事の流儀」のテーマ曲を作詞作曲されているスガシカオさんだ。
この方が作詞された「夜空ノムコウ」は中学生の歌唱曲となり教科書にも掲載されているという。そしてこ
れまでに発表したアルバム13作は全てがチャートのトップ10入りをし、男性ソロ・アーチストとしては
歴代1位に輝くのだそうな。
私の場合、歌は演歌・歌謡曲以外はほとんど聴かないからこの方の実績については今度初めて知ったが、こ
の方が活躍するソウル、J-POPなどの分野では相当メジャーな音楽家なのでしょう。

この方のツイートについて、業界事情を解説する記事が書かれていたので読まれた方も多いと思うが、以下
に少し拾い上げてみる。
・・・CDを販売するには、プレス代やパッケージ代、レコード店のマージンなど多額の費用がかかるが、
それでも、販売価格の半分程度は製作側に残ることになるという。この金額を、音源制作費、レコード会社
の利益、プロモーション費用、アーティストの印税、プロデューサーの印税などで分け合うことになるので
、アーティストの取り分は全体の2%程度(作詞作曲をしていれば著作権料としてこれに数%が加わる)が
相場だという。
ところがダウンロードの価格は1曲250円程度だから、2曲売れたと仮定しても、CDの半分以下の売上にし
かならない。この中で関係者が利益を分け合うことになるから、スガさんが主張するように制作費を確保で
きず、次のリリースのメドが立たないという事態は容易に起こり得るのだという。プロの音楽家は、音楽で
生計を立てていますから、次の作品を出すメドが立つか立たないかは、極めて重要なことなのです。・・・

・・・一方、業界では「打ち込み」と呼ばれるコンピュータ音源を駆使した制作手法の普及で、音源制作費
用も劇的に安くなっています。場合によっては1つのシングルが20万円くらいの費用で出来てしまうこと
もあり、これがダウンロード販売を後押ししている面もあります。しかし、スガさんが取り組む音楽は、ソ
ウルという独特のジャンルであり、スタジオで楽器を使い何度も録音を繰り返す必要があります。このため
、音源の制作費用が高くなりがちという事情もあるようです。・・・

こんな話からも、ダウンロードでなくCDをお買い上げ下さいという話も解るし、歌い手さんが必死にキャ
ンペーン廻りするのも頷けます。
最近はCD売り上げもダウンロード数も次第に減ってきているそうだが、反面コンサートなどのライブイ
ベントは売り上げを伸ばしてきているという。音楽業界ではダウンロードでは利益が出ないため、ライブな
どのイベントで利益を捻出するというやり方が主流になってきているといい、レーベル大手のエイベックス
も、CDやダウンロードでの販売よりもライブなどその他事業の売上げが上回っていると説明されている。

島津亜矢さんが所属する(株)テイチクエンタテインメントはJVCケンウッドの子会社だが、
(株)JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントとは兄弟会社になる。そして、本体のエンタテイン
メント部門を統括するのは本体の執行役員でもあるビクターの社長だ。現在は本体が赤字になっているから
全部門総力を挙げて今の状態を立て直して貰わなければならない。
テイチクには島津亜矢さんのような超優秀なアーチストもおられるのだし、ビクターにはスガシカオさんや
桑田佳祐さんもおられる。
亜矢さんについては知名度が今少しの感があるから、先ずは強力なプロモートを行なって紅白に出場させ、
更に知名度を上げるという努力もやって貰いたいと思う。部門を統括するエンターテインメントセグメント
長の斉藤 正明さん、組織が変ったばかりの新任だから腕の見せ所だ。期待を持って注目したい。
ジャンル問わずの歌唱力で、この方に勝るアーチストなんてのは日本中どこを探したって絶対いないと思え
るから、センセーションを巻き起こして貰いたいんだ。然る後、ライブ公演などでは既存の業者と共存しつ
つ、新たなプロモート公演などへも事業の場を広げて、エイベックス並みの事業展開をすれば未来も明るい
というものだ。素人だから何でも言うさ。

この頃は、シングルCDが発売されてもターゲットはカラオケファン向けとしか思えないものが殆どで、新
鮮味が無い。まして、コピーなど簡単に出来てしまうから仲間同士で融通し合えばそれで済む。CDが次第
に売れなくなるのは道理だと思う。先日も、いま出たばかりの新曲を16曲も網羅したデーターCDをチョ
イ聞きさせて貰ったが、例の「お染」や「夕霧」がひと際異彩を放っていたね~。まさしく文化の創造だ。

島津亜矢さんの名作物のように、シングルでチャートを賑すような売れ方はしなくても、これはこれで後に
アルバムなどへの使い回しが出来るから、安心して出せるのだと思うし、じっくり腰を据えた聞き応えのあ
るものが出来上がる。むしろ、ファンがそれを期待している向きもあると思う。
とはいえ、亜矢さんは特別のエンターテイナーだから、全ての歌い手にそれを期待することは出来ないだろ
う。
しからば、イベントに招聘してもらうとか、ライブ公演を行なうとかになるのだと思うが、それも今までの
やり方での成功は難しいのではないだろうか。歌い手さんは皆さん芸術家なんだから如何にパフォーマンス
を発揮してもらうか、如何にしたらお客に喜んでもらえるか、そこのところの手立てが重要で知恵が要りま
すね。

いま、Webサイトでは亜矢武士さまの「お染」研究が連載されていて楽しいが、これだって亜矢姫の歌で
なけりゃ、先生だってこれに手を染めることは無かったに違いない。亜矢姫には力があるから先生をも走ら
す。そばからはやす‘みづは’さまもおられる。いやはや・・・楽し 全ては姫さまの・・・・・

くだくだ好き勝手な事を言いたい放題、まだ何か書き足りない感じがするが何だったか忘れてしまった??
今日はこの辺でご免蒙ります。
ついつい昔の“ふうてん野郎”の野放図癖が出てしまって・・・お気に召さない点はご容赦を・・

 
そうだ、そうだ、公民館でもらった紙切れ一枚(作者不詳)
 
 ☆ 年金を 親子で貰う 家が増え
 
 ☆ 老体に 耐震補強 杖一本

 ☆ カードなし ケータイもなし 被害なし

 ☆ あちこちの 骨が鳴るなり 古稀古稀と

 ☆ 八十路超え 大器晩成 まだならぬ

それでは、また・・・

音楽家 矢野立美さん

天童さんが大ジョッキ満たんとするなら、島津亜矢はピッチャーにまだ3分目ぐらいか?・・・
先日のスペシャルを表してのブログ記事ですが、なんとも上手い表現ですね。いや~感心します。
出どころは Welcome to AYAHIME Land の~亜矢姫あれこれ~ブログ集から~(レコスケ他数名さん)

ともあれ、素晴らしいステージには違いなかった。
ところで、今回も大絶賛の【美しい昔】ですが、亜矢姫バージョンは平成16年10月31日に千葉県東金
文化会館で初披露されたものでした。当時も大変話題になったものでしたが、違いと言えば天童さんのは小
節が入る演歌調、亜矢姫のは完全バラード調、同じ歌でも編曲が変れば受けるイメージもがらりと変わる。
今回、亜矢姫が歌唱に入る場面ではバックバンドも本来の亜矢姫バージョンに切り替えて演奏されたと思い
ますが、私は、姫の声と共に情感ただようこちらが圧倒的に好きで、情念の唄ではちょっと気乗りしない。
姫バージョンの編曲は 京 健輔さん。「BS日本のうた」の指揮でお馴染みの方ですが、亜矢姫バージョン
の【船頭小唄】も京さんでした。編曲次第で歌の品格もグンと変わるから大事なことだと思います。

昨日、久しぶりに「かあちゃん」のシングルCDをプレーヤーに掛けっぱなしで流し聴きしていたのだけど
やっぱりカップリングの「想い出よありがとう」も素晴らしく良いなあ~と、改めて感じ入りました。
シングルだから例によってカラオケも入っているのだが、特に「想い出よありがとう」のオリジナル・カラ
オケが沁みるような美しさでとても印象的、何度も聴きなおしたがインスツルメント曲として聴いてもこれ
はこれで素晴らしいと感じた。
そこで、編曲家が何方なのかしらと気になって歌詞カードで確認すれば、矢野立美さんになっている。
この方は歌謡曲の編曲などもなさるが、特にアニメ映画などの作編曲では大変な人気作家らしい。

Webで調べてみたら、「ミュウ」さんと仰る熱いファンの方が運営される【矢野立美 音楽への旅立ち
というサイトに行き当った。
このサイトでの情報は相当な厚みと量があるから一気に読み切ることは出来ないが、それでも<紹介曲・総
合リスト>を開いてみれば矢野さんの活躍ぶりの一端が判る。当方はやはり亜矢さん関連が気になるので、
そこのところを早見すれば、次のようなデーターが掲載されている。

島津亜矢、CDシングル『夜桜挽花』 2002年5月7日発売 (TEDA-10535)
   「夜桜挽花」     作詞:荒木とよひさ、作曲:杉本眞人、編曲:矢野立美
   「女は男の言葉で変わる」 作詞:杉本眞人、作曲:杉本眞人、編曲:矢野立美
島津亜矢、CDアルバム『彩 -AYA-』 2002年6月21日発売 (TECE-25259)
   「夜桜挽花」      作詞:荒木とよひさ、作曲:杉本眞人、編曲:矢野立美
   「小春日和」      作詞:山上路夫、  作曲:都志見隆、編曲:矢野立美
   「白鳥の春」      作詞:山上路夫、  作曲:平尾昌晃、編曲:矢野立美
   「女は男の言葉で変わる」作詞:杉本眞人、  作曲:杉本眞人、編曲:矢野立美
島津亜矢、CDアルバム『悠悠 ~阿久 悠さんに褒められたくて~』 2011年6月22日発売 (TECE-30995)
   「想い出よありがとう」  作詩:阿久悠、 作曲:都志見隆、    編曲:矢野立美
   「はにかみ」       作詩:阿久悠、 作曲:鈴木キサブロー、 編曲:矢野立美
   「三日の宿」       作詩:阿久悠、 作曲:金田一郎、    編曲:矢野立美
島津亜矢、マキシシングル『想い出よありがとう(「かあちゃん」のC/W)』 2013年12月11日発売 
(TECA-12490)
   「想い出よありがとう」  作詞:阿久悠、  作曲:都志見隆、 編曲:矢野立美


亜矢さんのオリジナル曲がズラリと並んでいて、いずれも好楽曲ばかりだ。
そこで「ミュウ」さんが【想い出よありがとう】のカラオケ・オリジナルについて次のような感想を書いて
おられるので、原文のまま下に紹介させてもらいます。

アルバム『悠悠』からのシングルカット曲。
歌の感想は、以前書きましたので、こちらをご覧くださいね。
今回、新たにカラオケが収録され、歌のお供に便利なだけなく、
ドラマティックなアレンジも堪能できます。
イントロ、ピアノだけでなく、シンフォニックな低音も素敵ですね。
都志見さんのメロディの良さは言うまでもないですが、
アレンジのメロディラインもまた素晴らしいですね。
転調後は、やはり何度聴いても涙あふれます。
コーダの優しさがまた、何ともいえずいいんですよね。

そして、歌の感想
【想い出よありがとう】
 心に突き刺さるような鮮烈な歌。
都志見さんのメロディ、今回も冴えてますね。
「歌よりも歌らしく」のダイナミックさが特に印象的。
大地の底から湧き上がってくるような歌声が魅力の
亜矢さんですが、サビでの迫力には本当に圧倒されますね。

イントロの切なく美しいピアノと、ストリングスの高まりを
受け止めるかのような、悠久を感じさせる低弦に心惹かれます。
歌の二番、前面に出てくるピアノがとてもいい感じ。
「歌よりも歌らしく」の高音ストリングスも素敵ですね。
転調により、曲がさらに感動的に盛り上がりますが、
この歌の一番の聴き所ですね。 すべてのエネルギーを
ぶつけるようなメロディとアレンジと亜矢さんの歌声。
ただただ、素晴らしいの一言に尽きます。


「ミュウ」さんは音楽について相当に造詣が深い方だと感じますが、表現が素晴らしいですね。
また、途中に転調があるなどというのは曲を聴いていても私など全く判らないのですが、カラオケ譜面をみ
てみれば成程♪うたよりも うたらしく~♪のところから転調になっている。
音的には半音上がりではないかと思われるのですが、それもあやふやだし、ましてそれを聴き分ける力など
は全く無いからここで書くのもナンセンス。「ミュウ」さんは、さすがの音楽理解力だと感心する次第。

この歌、詞的には間奏で区切れば2コーラス半の曲だと思えますが、普通の演歌、歌謡曲とはかなり様子の
異なる楽曲に思えます。この易しく見えての難曲を、名曲に仕立て上げた関係者に喝采ですね。
特に終結部前のフォルテが全体の構成上からとても重要な要素を占めていると感じますが、ここがこの曲の
格調をいやが上にも高めしめるところだと言えないでしょうか。ここのところは編曲者矢野立美さんの力量
がものをいってるところでしょう。
だから、この曲に限っては短縮バージョンなどは絶対にあり得ない。5分23秒フルでお願いしたい。

その他、【はにかみ】【三日の宿】についても感想を書かれていますので、興味がお有りの方はサイトを訪
れてご確認下さい。きっと、くすぐられるような表現に出会って、またCD聴きたくなるのは間違い無し。

You Tube に挙がっている 永遠の0(ゼロ)~宮部久蔵の「辞世の詩(うた)」での
【想い出よありがとう】が現在 744,500 アクセスです。去年の7月末で50,000回程でしたから
逆算すれば本年9月には 1,000,000 アクセスに届くのではないでしょうか。

それと、もう一つ、(特編)映画・永遠の0 想い出よありがとう も既に 206,700 アクセス。

テイチクさま手をこまねいていてはダメじゃあ~りませんか!! 亜矢姫の売り込みですよ、売り込み!!

『ヨイトマケの唄』と無償の愛

美輪明宏さんと言えば、2012年大晦日の紅白で『ヨイトマケの唄』をフルコーラスで唄われて一大セン
セーションを巻き起こしたのは記憶に新しいところだが、現在78歳ながらも多方面において活躍されてお
られる。以前はテレビ番組「オーラの泉」で活躍され人気を博していたというが今は放送が終了している。

現在は歌と演劇を中心にして活躍中だが、その哲学的思考から氏の名言がいくつものtwitterでつぶやかれ
ている。ツイッタラーは複数いるが、これらは氏の著作物などから拾い上げたものや、Web上で自動収集し
てつぶやいているものが殆どだと思う。内容については示唆に富むものが多く、成程と感じさせるものが多
い。

氏は長崎県生まれで、10歳の時に原爆に遭ったが偶然に居た場所が爆心地と離れていたので難を逃れるこ
とができたという。15歳で歌手を夢見て上京するが、順調にはいかず新宿駅構内で寝泊まりするほどの苦
労と辛酸をなめている。以後、進駐軍で歌ったりしていたが、やがて銀座のクラブ『銀巴里』での歌手活動
が評判となり一躍名を挙げる。この辺のところは、なかにし礼さんの著作『黄昏に歌え』で、美輪さんのこ
とをかなり取り上げて書いてあった。
美輪さんは次第に人気を博し、三島由紀夫、川端康成、なかにし礼等、多くの文化人の支持を得て広い交友
を持つようになったという。

以後、順風満帆にいったかといえば、そうではなく『銀巴里』での人気も薄れてやがてまた不遇の時代を迎
える。その、後『ヨイトマケの唄』が大ヒットして人気をぶり返すが、この頃に、知己だった九條今日子
(寺山の元妻~今年4月30日逝去)の紹介で寺山修司と邂逅する。(この頃は美輪さんの方が知名度がは
るかに高かった)
寺山修司は演劇実験室「天井桟敷」を旗揚げする。1967年『青森県のせむし男』で既成概念を超えた表
現を追求する俳優の中心に美輪明宏を据えた。公演は新宿の映画館で映画が終わってからの夜十時から上演
した。これが大当たりして、美輪は役者としてもその才能を開花させたという。

このように、波瀾万丈の人生を生きてきた美輪明宏さんだが、その精神は非常に哲学的で人間愛に満ちたも
のに思える。美輪さんは究極の愛が[無償の愛]だと言われるが、まさしくそれが『ヨイトマケの唄』の世界
そのものなのだという。
今の世にこそ必要なのは 無償の愛だと 美輪は歌いかける『ヨイトマケの唄』~昔、教室で見た友達の母
親のすがた、こどもが二本の汚い鼻汁を垂らしているのを口を近づけて吸い取って吐き捨て、きれいにして
やった姿が衝撃的で忘れられなく、また通りすがりの道端からこのお母さんがヨイトマケの綱を引いている
姿を目撃したりする。足が少し悪いようで時にヨロケルようにも見えたが、子供のために・・・後に歌にし
たのがこの歌だという。これがすなわち無償の愛だと。
「愛は冷めないんですよ、愛してしまえば永久じゃありませんか、傷つくこともない 盤石ですよね、無償
の愛なんですよ、ヨイトマケのお母さんと同じ」

NHKに「100年インタビュー」という番組があり「歌手・美輪明宏」編が4月13日に放送された。
この番組は2013年12月30日に放送されたものらしいが、この日再放送されたので録画した。
初めて素顔の美輪明宏さんを映像を通して拝見したが、話されるその一言一言が感銘的でその考え方も信念
に裏打ちされた哲学的なものが多く示唆に富んでいて、感銘を受けると共に尊敬の念さえ覚えた。

下は、インタビューに応えられたほんの一部だが、‘プロとしての生き方’についても語っておられたので
これはと思い、書き起こした。
私は島津亜矢さんのファンだが、この美輪さんの生き方がどこか亜矢さんにも似たところがあるような気が
したので敢えて書く気になった。もっとも亜矢さんはお母さんと二人三脚だと感じるから、こういう考え方
がお二人に通底しているのかも知れないなどと思ったりしている。・・・・・

残したい言葉がある。伝えたい生き方がある。
美輪明宏・・・「私も去年の紅白でえらい騒ぎになりまして、今まで私も何度かブームがありましてね、う
っかりブームに浮かれて頂点までやってしまうと、それと同じくらいの‘負’がくるんですね、マイナスが
ドーンと、それが病気でくるか、対人関係でくるか、仕事でくるか何らかの形でくるんですよ。
だから、それがこないようにということ事で、だから、あの世界的な大スターはやっぱりもの凄い亡くなり
方をしているでしょ」
「ケネディーにしても、エルビスプレスリーにしても、マリリンモンローにしても、マイケル・ジャクソン
にしても、そのわーっと頂点までいくと腹いっぱいになると同じ位の負がくるんですね、私、長い人生でじ
~っとそれを、古代からね、英雄から、いろんな人達の歴史をみてましてね、また私の身の回り、近代の人
達、自分自身の生涯、それぞれ常に比較論で比較してみますと、ちょっと‘あぶない’と思い、私がコマー
シャルの仕事も断り、いろんな番組のバラエティーなどもお断り、とにかくブームにならないように、なら
ないようにって、そういう心がけでず~っと来たんですね」

石澤アナ・・・リーダーとしての生き方について・・・
「相当自分を厳しく戒めておかないと、例えば座長としてリーダーとして一つの公演を上手くもっていこう
と思うと~?」

美輪・・・「いや~、私は皆さんに、もう初日の顔合わせの時に、わたくし演出もやってますでしょ、顔合
わせのときに言うんですよ、‘仕事にきたんですから’ここが仕事場です。????の懇親会にきた訳では
ございませんから。で、私は初日祝いも、中日祝いも、千穐楽の祝いもやりません。やっぱり人との付き合
いは腹六分にしておいてください、お金の貸し借りもしないでください、時間は厳守、ビジネスライクでお
願いしますって言ってるんですね、だからギャラが貰える訳だから、やっぱりそれと責任感ですよね」

石澤アナ・・・「きちっと一つの公演をお客様に見せるという責任感ですか」
美輪・・・「て、言うのは昔ね私は銀巴里というライブハウスで出ているときに受付のところで受付の
‘おばさん’としゃべっていたら、北海道からきた青年がいましてね仲良しだったんだけど、あちら夏は
仕事があるんだけど冬は仕事が無いんですね」
「だからアルバイトに皆さん大挙して来るんですね、で一生懸命にとにかく建築関係の仕事したり汗まみれ
になって働いて、で、そのお金を握りしめてそこでチケットを買ってたんですよ、それがね、汗で湯気が出
そうなお金だったんですね。‘あたしはこれに相応しいだけの歌唄ってるだろうかと思ったんですよ’そし
たらそれまで聴かせてやるみたいにスターぶって唄っていたのが、まあ~、恥ずかしくて血の気がさ~っと
引いちゃったですよ、ぞ~っとしちゃって、なんて傲慢だったんだろうと思って、じゃあ、この一生懸命働
いて(得た)150円に対しての、そして私はもう、その人が一生私の歌をこれっきりで聴かない可能性も
ある訳ですね、どっかえ行かれるとか、病気になるとか、まあ縁が無くなるとか、いろいろあるでしょうし
、そのときに最後に聴いた私の歌があんなもんだと言う風に思われるのが、とても申し訳ないと思って、で
すからやっぱり料金に見合うだけ以上のものを差し上げないとね、いま世間で話題になっているインチキ商
売になりますでしょ、だから、それがず~っと頭にありますね」

美輪・・「今の世の中が何か第二次大戦前の始まる時代となにか似てきて、きな臭くなってきているような
気がして、だからこれは人々に警鐘を鳴らさなければならないと思いましたので、若い方達は戦争が何たる
ものかは知らないから・・・知らしめる義務があると、責務があると思ってコンサート一部、二部の構成を
いつもとは変えて行なうことにしたのです」

最近のコンサートで美輪は必ず反戦を訴える
唄うのは『悪魔』詞・曲:美輪明宏(1971)

世間の奴等は俺たちを 悪魔のなんのと言いやがるが
今では俺たち悪魔より 人間どもが恐ろしい
こんな危ない地球には 住んじゃ居られぬ オサラバだ
けれども この世を去る前に 俺たち悪魔を追い出した
憎い奴等に華やかな 呪いの言葉を贈るのだ
覚えていろよお前たち 悪魔を食った亡者たち
戦争亡者の欲張り亡者 みんなみていろ全滅だ
首切り道具をつくりだし その名も高いギロチンは
自分で造ったギロチンで 自分の首をはねられた
原爆 水爆大好きな 戦争亡者の親玉よ
お前の親や兄弟が 女房や子供が 恋人が
焼けて爛れて死ぬだろう 苦しみもがいて死ぬだろう
そうして最後は手前(てめえ)らだ ボタンを押したその指は
真っ赤な血潮を這い回り ドクロになったその口が
戦え! 戦え!と叫ぶのだ
真暗闇で叫ぶがいい!!


上で話されている・・・汗で湯気の出そうなお金を出してチケットを買ってくれる話・・
これとよく似た話を、亜矢さんが語られる事があります。
キャンペーン回りをしていてCDを手売りしていた頃、年老いたじいちゃんが腹巻からよれよれのお金を出
してきて一枚くれと買ってくれたあの時の思いが忘れ得ないと・・・こんなことからも、亜矢さんの謙虚さ
や、人の情や、心の温かみが解る、そういう感性が間違いなく歌にもこめられていると感じるのです。
そして、なにも頂点に立っていなくてもよいと思うのです。一番上に立てば、いつ何時足元をすくわれるか
分からないから遮二無二足踏みしていなければならず、精神も落ち着かないはず。またファンに何を与えれ
ば喜んでもらえるのかも分からなくなってくることもあり得る。同じことを繰り返していればいずれ人気は
遠のき、次第に山の下は寂しくなる。単なる表向きの山の頂など人々は遠くから眺めているだけだ。
それより、今度はどの山登ろうと意欲を失わず、深くて熱い芸道を披瀝して下されば後押ししてくれる人々
は引きも切らないはず。実力がナンバーワンの証しですから、常にそれを目指し続けて努力をして下されば
それに越したことはないではありませんか、と・・・結びたいのですが、ファンの方々はどうお考えになら
れるでしょう・・・・・


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    Author:ふうてんの猫
    亜矢姫の唄は芸術だと固く信じているおじんです。
    コンサートなどに参加したい気持ちはやまやまなれど、不如意のことが多いので、これは条件が整い次第となっています。

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