ロームシアター京都コンサート

11月16日、のどかな日和のなかロームシアター京都まで島津亜矢さんの公演を見に出かけてきま
した。京都は自分の住居地からは1時間半ほどで行けるので、気分的にはかなり楽です。
会館近くの疎水あたりでは木々も紅葉していて美しい景色も楽しめました。
後で、知りましたが亜矢姫さまもこの辺りを少し散策されたとか、お忙しい身とすれば、ほんの僅か
なひとときでも癒されたとブログに書いておられました。

この京都会館でのコンサートは、6年振りになるとかの話が亜矢姫からあったように思いますが、自
分の場合は今回が2回目、もちろん1回目は改築前の旧館で6年前ということになります。
あの時も、チケットは今回と同じくチケットピアの窓口で買いましたが、宛てがわれた席はどんつき
の最後列でした。
カウンター嬢が座席本の全国版から京都会館を探し出し、お客さん、一番前の席が空いていますと言
いなさる。ヒャー嬉しい、やっぱりカウンターには来てみるもんだと、ほくそ笑んだのは良かったの
ですが、しかし、公演日まではそんなに日にちがないのに人気の亜矢姫の公演でも、そんな事もある
のかねと不思議に思ったのでしたが、よくよく確かめて見れば、何と何とこのお嬢さん、座席本のさ
かしま読みでの案内でしたから、実際が分かったときの、あの白けた気分の落胆は今でも忘れ得ぬ思
いでとなっています。

ケェ!、お姉ちゃん、亜矢姫の人気はそんなもんじゃねえんだ。
もっと広い世の中をよく見聞きして勉強しとかなきゃならねえよ、亜矢姫の人気の程を知らないなん
て、そりゃあんた世間知らずというもんだ!!・・・ここのところは声に出しません。若いお姉ちゃ
んにそんなこと言っても、無理な面もあるから、ちょっと控えましたね~。

今回の席も最後列から一、二列前だったが、買ったのが一か月半前の9月末だったのに、もうこんな
後ろの席しかないんですからね~、やっぱり亜矢姫さまの人気はすごいもんだ。
まあ、後援会に頼む手もあったかもしれないが、扱いの有り無しも解らないので、前回同様にチケッ
トピアにしましたが、状況は以前と変わらずでした。

今回も、亜矢姫は客サービスの握手回りで、どんつきまで上ってこられたが、いやはやご苦労さまな
ことです。つくづく思うに、この凄い体力はどのようにして培われたのだろうかと、畏敬の気持ちで
いっぱいです。正に唄うアスリートだと確信しますが、昼のみならず、夜の部もですからね~、その
体力たるや計り知れませんね~。
マネージャーさんも二人がかりで、腰を落としてのサポートで、こちらのお二人もご苦労なことだと
感心します。しかし、まだお若いからと気持ちの整理はつきますが、それにしてもハードな役回りで
すから、あとで足腰いたくならないのかしらと、あらぬ心配までしてしまいます。

そうそう、凄いことと言えばサポートバンドのトランぺッターさんの、あの踊り(パフォーマンス)
も相当の素養がなければ出来ないのではないかと思われますが、あの体さばき、足さばきは見事なも
のだと感心します。やっぱり体力と素養が物を言うんですね~。

自分は二か月ほど前から少し早起きして、毎日10分のラジオ体操をやり始めていますが、第二体操
では片足跳びを交互にやる動作が組まれていて、慣れない頃は足がもつれてしまって上手く動けなく
て情けない思いをしました。
体力の衰えは思いの外ですから、普段から少しでもとの思いは持っていなければならないと思います
が、亜矢姫ご一家の方々ようなハードな動きは微塵も出来ないのは分かっていますが、ほんの寸分で
も見習って体力維持に努めなければならないと、心を戒めています。
さて、どうなりますことやら??。

さて、前置きが長くなってしまいました。
ここでのコンサート、亜矢姫さまの歌声はあんな後ろの席までも朗朗と伸びてきて、弥が上にも心が
弾み、亜矢姫コンサートはこんなにも楽しいものなんだと、気分を新たにしました。
また、バンドさんも乗り乗りで、大阪で感じた、やや乗れてないかなと感じたことも雲散霧消。
音響はやや硬調かなと感じる面もありましたが、亜矢姫の歌声がすべてを打ち消して余りある感じで
、すべてが楽しいものでした。
こんな楽しさは、あのフェスティバルホールでもこれ程には感じませんでしたから、このホールで自
分が感じた楽しみはちょっと忘れがたいものとなった気がします。

また今回は、舞台を俯瞰するような位置からの観賞でしたので、舞台上に天井から降り注ぐ光が、い
っぱいの矢車や水玉や花びらのような模様を描き出していて、電飾飾りと相まってそれはそれは美し
かったのですが、このようなものを自分が見て感じたのは今回が初めてでした。
いつものコンサートでは気が付かなかっただけなのかしらと、やや疑問符がつきますが、ここのとこ
ろは確かな記憶がありませんので、自分では初めてのこととしておきます。

このホール、改築にあたっては全国の名のあるホールを参考としてベストなものにするとの、抱負が
ネット上にも掲載されたと思いますが、メインホールだけは全面建て替えとなっているそうですから
、贅を尽くしたホールになっているのでしょう。ちなみに、舞台天井までは12メートルあるそうで
すから5階建てのビルにも匹敵します。
新装開場したのは2016年の1月10日ですから、大きなホールでは最新鋭のものと言えます。

正式名称は京都会館ですが、改修工事費用の捻出のため、地元の電子部品メーカー、ローム株式会社
に命名権を売却したので、名称は「ロームシアター京都」となっています。
契約期間は50年で総額52億5000万円という破格の契約となっているとのネット情報がありま
す。(ローム株式会社~京都に本社を置く総合電子部品メーカー)

さて、今回の参加は自分だけでしたが、連れ合いにはこのコンサートが素晴らしかったことを伝えて
いますので、次回あるときは私も行きたいと、きっと言うに違いありません。

新歌舞伎座公演・大団円

6月、7月と東西の老舗大劇場の舞台に連続して立つ島津亜矢さんの特別公演。
先駆けとなった新歌舞伎座における27公演は二十日間という長丁場を乗り切って6月23日に無事
千穐楽を迎え大成功裡のうちに大団円となりました。
ご出演の皆様ほか関係者ご一同さまには安堵と満足感を覚えておられることとお察しし、ファンの一
人として陰ながらお慶びを申し上げたい気持ちでいっぱいです。

両劇場からの懇篤な要請があったにせよ2ヶ月連続公演というのは島津亜矢さま及び関係者の皆さま
にとっては初めてのことであり大きな賭けであったに違いないと思えます。
客待ちの公演ですからその成否は幕を開けてみなければ分からない。きっと諸々のプレッシャーが心
をよぎったに違いないと思えます。何事にも謙虚な亜矢姫さまですが、相当に躊躇された上での決断
ではなかったかと想像されます。
しかし、「案ずるより産むが易い」の言葉通り、劇場側の思惑は見事に当り連日多くのお客を集めて
双方目出度し目出度しの結果となったことは、亜矢さまにとって何より嬉しいことであったに違いあ
りません。

この公演では熱い思いのファンの皆様の後押しがあったし、多くの隠れファンの方々もおられた。
その他、亜矢姫さまの名声に呼び寄せられた一般客も多くおられた。そんな様子がファンが集う掲示
板やブログ等に多く掲げられました。

7月は首都公演ですが、大阪での実績を踏まえれば成功間違いなしと思えます。亜矢さまも余念を挟
まずに芝居に歌にと力を集中されるでしょうから、ますます円熟した芸が披露されることでしょう。
明治座公演を心待ちになさっておられる方も多いと思いますが、後しばらくで思いが成就しますね。

 
さて、私は三日目と千穐楽を観賞させてもらいましたが両日とも期待通りの楽しみを享受することが
出来ました。
ただ、お芝居においては日替わりで少しづつ変化があったとの掲示板情報も得ていましたが、三日目
と千穐楽では何がどう変わったのやら、うろ覚えのところもあって皆目見当もつきませんでした。
リピーターさんも多かったでしょうから、少しづつ変化をつけて楽しんでもらうという手立てがあっ
たのかも知れません。

このお芝居の最大の山場は、左トン平さん演じる‘藤七’が人としての情に葛藤して選んだ道が孫娘
に対して、果たして良かったのか悪かったのか、‘お紋’はどういう返事をくれるのか、・・・
この辺りからのやりとりが情にほだされる場面で、見ているほうも感情が激して涙が自然と溢れ出る
・・・これが三日目に見た芝居でした。
しかし、千穐楽ではセリフは同じはずなのに、感情の同化や高ぶりが起きてこない、というより稀薄
になっている。なんでこうなるのか、気が付かないところで何か変化があったのか、それとも自分が
見慣れたせいで感激が薄くなったのか、ここのところがよく解らなかった。
ここの感想は同行した連れ合いも同じだったから、あながち自分だけの感性が鈍っていただけとも思
えない。
・・・東京のお客さんにも感涙に咽んでもらいたいと思うから、ここのところは最高の演出、演技を
披露して頂きたいと切に願っています。

ところで、歌い手さんの劇場公演といえば劇場側のお仕着せかどうか知らないけれど、お芝居と歌謡
コンサートの2本立てとういうのが定番になっていると思います。それはそれで伝統のある仕立て方
だと思いますが、いささかマンネリに過ぎないかしらと疑問に思えるときがあります。
いつぞやの公演の時のように、歌謡コンサートだけをリピートで観賞される方もおられるから、その
ようなファンの欲求を満たす何か新機軸なものを創案して上演して貰えないものかと考えたりするこ
ともあります。

近年、NHKテレビで放送された、片岡千恵蔵主演の映画『鴛鴦歌合戦』を見ましたが、コメディー
仕立てのミュージカル時代劇になっていて、とても見応えがあって面白いものでした。1939年頃
にこんな斬新な発想があったことにも驚きました。
亜矢姫さまの劇場公演も、姫さまの特質を生かした独特のものを創り上げて欲しいと思うのですが、
如何でしょう。スーパーバイザーという力持ちもおられることですから、その気になれば何でも出来
そうに思えるのですが、やはり先頭を走るのは亜矢姫さまであって欲しい。

さて、歌謡コンサートですが、いつものように洋楽も取り入れての圧巻の歌声を聴かせてもらいまし
たが、とても素晴らしかったと思います。
ただ、姫さまの場合は持ち歌の多彩さから、どこから取り上げても千変万化のパフォーマンスを披露
して頂けるはずですが、如何せん限られた時間内では個々人が望むものをすべて満たして貰うのは無
理な事で、その日演じられ歌唱されたものを思い出として記憶に留めるほかは無い。

最後に出演者全員が舞台に上がって賑やかに唄われた『亜矢の祭り』は『独楽』のカップリング曲で
星野哲郎先生の作詞なんですね~。今頃気が付くなんてと、笑われそうですね。
最後に、一つだけ、余計なことだと叱られるかもしれませんが、セ・シ・ボンのときのタキシードの
上着がちょっと窮屈そうで、後ろ向きになったときに皺が目立って見えましたが、あれはあのような
仕立てなのだろうかと余計なところに目がいってしまいました。
いずれにしても古い人間からすれば、天下の亜矢姫さまだからパリットしたもので見せて欲しいと思
いましたね~、欲張りですかね~。
今度はビデオ撮りもあることだろうし、お似合いのパリットしたもので願いたいと思うのですが、何
せ古い人間の言い草ですから間違っていたらご免なさい。

音楽に向き合う志操

5月2日NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で「日本の未来を切り拓け!松岡修造×スーパー
高校生スペシャル」が放送されました。
取り上げられたのはピアニスト、ゴルファー、プログラマー、ボクサーの中から未来を担うと見込ま
れた若者4人でしたが、ここで紹介させて貰うのははピアニストの牛田智大(ともはる)君16歳の
こと。番組ホームページでの本人紹介プロフィールでは下記のようになっています。

好きとも嫌いとも言ってもらえない演奏はしたくない。!!
「クラシック界に旋風を起こす若きピアニスト、牛田智大くん(16)。国際的なピアノコンクール
で8歳から5年連続1位の快挙。12歳でプロデビューして以来、国内外の交響楽団と共演を重ねて
きた。
牛田くんは、数百年前から幾度となく演奏されてきたクラシックの名曲たちを、自分なりの新しい解
釈で演奏することにこだわる。そのために徹底的に楽譜を読み込み、これまで光を当てられてこなか
った隠れたメロディーを見つけ出す。
コンサートに足を運んでくれる聴衆に、その曲の新たな魅力を伝えたいという思いがそこにはある。

独自の解釈を色濃く出す牛田君の演奏に対しては、クラシック界では賛否がわかれるが、牛田君は
貫く。
「この演奏はある意味で嫌うお客さんも必ずいるんですけど、でも好きとも嫌いとも言ってもらえな
いような演奏はやっぱりしたくないなと思うんですよね。」
そして、番組中では譜面の低音部(左手)の弾き方を微妙に変えることによるニュアンスの違いを聴
かせてくれました。

若干16歳にして自分の音楽に向き合う志操を確立しているのが凄いと思いましたが、諸々のことを
を恐れないその潔さも素晴らしいと感じました。まだまだ若い方ですから今後どのような遍歴を経て
発展を遂げていかれるのか注目されますが、音楽家も色々な方がおられて多彩ですね。

上の紹介文にあるように牛田君が目指す「独自の解釈を色濃く出す演奏」という言葉にとても惹かれ
たのですが、そう言えば、演歌、歌謡曲でもある歌をカバーして唄う場合に個性を出して唄う人もい
れば真似歌を目指す?あるいはそうとしか思えない人もいる。

例えば、島津亜矢さんが唄う場合は事前に元歌の歌手の歌声はほとんど聴かないという話を何かで読
んだことがあります。亜矢さん一流の志操を持って唄っておられるのだということがよく解る話です
が、唄われる歌からは独自の解釈(この解釈力が素晴らしいと思える)が加わった歌になることが多
いように思います。
これが歌を感動的なものにする原点であり、果ては類い稀な歌唱力と美声でもって全体を仕上げてい
くのですから聴き手はその声のするほうに誘われていく。聴衆を忘我の境地に誘い出すことが出来る
希代の歌い手さんだと言えると思うのですが、言い過ぎでしょうか。

亜矢さんは、ドデカイ空気袋の出口を自在に操って唄われるような感じがしますが、その歌のヒダヒ
ダまでが聞こえてくる時があります。こうして出てくる歌声は新鮮味があって説得性があるから聴衆
はその歌世界に引きずり込まれてしまうのでしょう。
ただ、ヒダヒダまで聴こうとするとCDなどをじっくり聴きこまないと気がつかないこともあります
が、それを発見したときはウ~ンと唸るほどの歓びがあります。

最近楽しめたことと言えば4月17日に放送された、みよし市からの「新BS日本のうた」でしたが
スペシャルステージにご出演の亜矢さんと水森さんが歌われたのは戦後・昭和の名曲の数々でした。
お二人が曲紹介をすれば、客席がどっと沸く、これぞ北島三郎さんがよく言われる聴衆とのキャッチ
ボールで歌謡ショーの醍醐味が味わえたように思いますが、現場で立ち会われた方々の歓び楽しさは
如何ばかりだったろうと察せられました。

この時亜矢さんは「別れの一本杉」も唄ってくれたので、私にとって長年の念願が叶って満足感が得
られたのですが、カラスの事だとばかり思っていた懸巣(カケス)が、鳴きまねの上手な別な鳥で、
こらえ切れずに泣いた時、一緒に泣いてくれたんだとすれば、歌詞の意味も断然深くなりますね~。
いやはや、無知は恐いと言わざるを得ないのですが、これも亜矢さんが教えてくれたことでした。

亜矢さんが先鞭をつけ中興させた三波春夫さんの『歌謡浪曲』の事ですが、何故か最近ご自身が唄う
ことが無くなってしまっています。何か特別な事情でもあるのかしら疑念を抱くのですが、権利事務
所との歌い継ぐ契約を解消したという話は聞かないので、一時的に封印しておられるのであれば、い
つかまた、聴かせてくれる時もあるのだろうと期待しています。

最近、若手の歌い手さんがカバーして歌っているのをテレビで視聴しましたが、長年親しんできた
亜矢さんの歌声を知る者にとっては、いささか物足りない感じがしました。
少し前、八島美夕紀さんが三○ひろしさんに手取り足取り教えて三波春夫さんを歌い継ぐのはこの人
で、声や所作まで似ていると絶賛している記事をカラオケ雑誌で見ましたが、なるほど八島さんは父
親そっくりに歌ってくれることを望んでおられるのだ、との思いを強くしました。
それが証拠に三○ひろしさんは歌う時の手の組み方まで踏襲されて(させられて)いて、お臍の下あ
たりで左手の掌のうえに右手の掌を被せて組んで唄う。なるほどこれは三波さんそっくりだ。

さて、三波春夫さんの『歌謡浪曲』を、最近若手の歌い手さん達が舞台やテレビで歌うようになった
ことは歌謡界にとっては良いことだと思います。
しかし、このジャンルの歌は難しい。唄い方の変化で聴くものの血をたぎらせ肉を躍らせることが出
来るようになるまでには艱難辛苦の苦労があってこそのことだと思うのです。
そっくり真似でもいけないし、それらしく歌えても核心を衝く歌い方が無ければ、聴衆は納得しない
のではないでしょうか。温故知新を亜矢さんのごとく実践すべしと思うのですが、ひょっとしてそれ
は権利者が容認しないかしら?いや、これは憶測です。

創作した三波春夫さんは名実ともに偉大な業績を残しておられます。また、世に天才と謳われる亜矢
さんが唄ったことによる功績も大きなものがあったと思います。亜矢さん抜きに現状のことは語れな
いはずですから、何方も此方も謙虚さをモットーとしなければいけないのではないかと、そんな気が
します。
亜矢さんが唄わないことに何か事情があるのであれば、その解決にテイチクさんの出る幕はないので
しょうかね~。

以前、こんな事を書きました。
   歌謡浪曲との邂逅

核心を掴む話

4月30日土曜の朝、ヴァイオリニスト宮本笑里さんを取り上げた『サタデープラス』という番組を
見ました。この方、24歳の時CDデビューすると、その美しすぎるビジュアルとメロディーが話題
となり、2010年にはニュース番組のキャスターにも抜擢されたということですが、現在は音楽家
としての活動を主とされておられるようです。

もともと、私などは不明な人間だからこの方のことを予て知っていた訳ではないのですが、お父さん
も世界的オーボエ奏者として名を馳せた宮本文昭さんと仰る方で、知る人ぞ知る方だという。
著名な音楽家の家族は、如何に音楽と係って生きておられるのか、興味の湧くところでとうとう終わ
りまで見てしまった。

文昭氏は笑里さんの音楽について、逐一の指導はされずに遠くから眺めるような態度で接しておられ
たようですが、いつもまだまだといういう思いで見ておられたと話されます。
後年、あるコンサートで笑里さんの出す音が自信に満ちていて、内心驚きと満足感を得られたのだと
話されました。
文昭氏は話します。「音楽家は表現することが仕事、良い表現を生み出すには核心を掴むことが大事
で、それを得ることが出来れば音も変わる」と、自信をもった話しぶりがとても印象的でした。
この時なども倍の音が出ていたと、内心の驚きを感動的に話されていました。

こんな話をお聞きするとジャンルは違えども幼いころから天才と謳われた島津亜矢さんの場合はどう
だったのかしらと、興味が湧いてきます。
プロになる前の亜矢さんが歌の表現について、すでに核心を掴んでいたとまでは考えにくいけれど、
すくなくと周りの大人たちの期待は相当なものがあって地元のテレビ局で番組を持っていたなどと言
う話は相当にインパクトのある話です。
後に、テイチクのスカウトさんは亜矢さんの自宅へ向かうのですが、この方に同行してこられたのが
作曲家の弦哲也だったことは亜矢さんがずっと後に知ったことでした。これなども奇縁ですね。

亜矢さんは1986年5月「袴をはいた渡り鳥」でデビューします。この時のレコードジャケット写
真にある亜矢さん着用の袴のデザインは故岡本太郎さんの手になるもの。ジャケット写真にそんな説
明があったか、なかったか、そこまでは知らないけれど、とにかくそう言う事だったらしい。
そしてこの年の10月に初めてのリサイタルを東京読売ホールで行っています。デビュー間もない新
人がリサイタル。普通の歌い手さんでは、なかなかこうは運ばれないでしょうから驚きですね。

そして88年7月には、初の海外公演(ホノルルシェラトンホテル)も行っています。その後の亜矢
さんの活躍の記録はかなり前の「むぞらしか 亜矢ちゃんメモリー」に詳しく書かれていますので、
ファンの皆様はよくご存じのことでしょう。

さて、亜矢さんが歌の表現について核心を掴んだのは何時頃かと、思いを巡らすのは興味本位に過ぎ
ますが、よくよく考えればこんな事はご本人以外解る筈も無いので、詮索は無用ですね。
ただ、亜矢さんの歌に対する感性はもの凄く深くて鋭いものがあると感じていて、例えば「帰らんち
ゃよか」についは、バッテン荒川さんに歌わせて欲しいと直接お願いしているし、「娘に・・・」の
場合も吉幾三さんに直接お願いしておられる。

“この歌、歌いたい”という感性がとても鋭いのだと思いますし、ご本人の感受性ともマッチすると
ころが大いにあると思えるから、その表現についても俄然思いのたけがこもってくる。
「音楽家は表現することが仕事、良い表現を生み出すには核心を掴むこと」という事を、自然体で会
得しておられるとしか思えない。
持ち歌にしろカヴァー曲にしろ唄い出しにかかれば、聴く者の耳を一点集中させずにおかない魅力が
あると思えるのですが、如何。

思えば、「帰らんちゃよか」も亜矢さんが唄われたことから紅白でも披露されて世間的にも名曲と謳
われるまでになりました。「娘に・・・」の場合も亜矢さん流の父娘の情感が息づいていると感じま
す。何れも名曲として永久に残っていくのだと思います。
もちろん、その他の持ち歌も古くても鑑賞に堪え得るものばかりで、コンサートで唄われていない曲
をいつかきっと生で聴かせて欲しいと願っておられる方もきっと多いことでしょう。

亜矢さんの歌をCDで聴くには、それなりにちゃんと時間をとってじっくり聴きこみたいという思い
が強いから、家の中では集中的に聴くことになります。カーオーディオなら流し聴きなのですが、自
分の場合、家では流し聴きとはいかない。
亜矢さんの歌は音圧が強くてそれなりに力感もあるから、軽く聴き流すとはいかないところが人によ
って好悪の分かれるところかも知れません。

最近、町の図書館にあるジャズCDを何枚も借り出してきてパソコンに取り込んでいるのですが、も
ともとこちらに興味があった訳ではなく、魂胆はただ一つ、将来亜矢姫さまがひょっとして唄われた
時の、心の準備をしておきたいというのが本当の気持ち。
そんな中で、本当に、本当に、気持ちの良い歌声と出会ってしまって、今ゾッコンな気持ちになって
います。隣の部屋にいた家内がこちらに立ち入ってきて、“この人だれ”って聞きにくる程の癒しの
歌声。
ナット・キング・コールなのですが、歌の意味は解らずとも歌声を聴いているだけで癒される。
昔聴いたフリオ・イグレシアスよりも良いかも、フランク・シナトラよりも良いかも、全くもって亜
矢姫さまのお蔭でこんな素晴らしい歌声を聴けるとは、いやはやの思いです。

亜矢姫さまも、一息抜いた感じの歌声で色々の歌を聴かせて貰えないものかしらと、あらぬ方向に期
待が膨らんでいくのですが、しかし亜矢姫はご自分の歌の核心を掴んでおられるから、一大転機とな
るような変化は望まれないかもしれない、いや、亜矢姫さまは誰もが呼ぶ天才だから断定しては失礼
だ。あれやこれやと、思いはあっちゃ、こっちゃで、夢をみるのも楽しいものです。

ところで、美空ひばりさんはナット・キング・コールに私淑していたらしく、カバーアルバム(12
曲入り)を出しておられます。Webで試聴できるのですが、試聴した結果は自分の好みに合わない感
が強いので、これを入手したいという欲は起きませんでした。
ただ、ナット・キング・コールは2枚も買ってしまった。いや3枚だ2枚組もありますから。

コンサートなどなかなか行けないので、いきおい碌でもない話ばかりになりましたが、読んで下さっ
て有り難うございました。6月には大阪まで出向きますが、楽しみですね~。
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    Author:ふうてんの猫
    亜矢姫の唄は芸術だと固く信じているおじんです。
    コンサートなどに参加したい気持ちはやまやまなれど、不如意のことが多いので、これは条件が整い次第となっています。

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